サッカー用語辞典

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トップ下

とっぷした

トップ下は、フォワードの直下、ミッドフィールドの最前線に位置する攻撃的ミッドフィールダーを指す日本独自のサッカー用語である。英語ではAttacking Midfielder、Number 10、Playmakerなどと呼ばれ、背番号10番を背負うことが多い花形ポジションである。トップ下の主な役割は、中盤と前線をつなぐパスの供給、ラストパスによるチャンスメイク、自らのドリブル突破、そして決定的な場面でのゴールである。このポジションは「司令塔」「ゲームメイカー」とも呼ばれ、チームの攻撃を創造する中心的存在となる。トップ下に求められる能力は、卓越した技術、創造性、視野の広さ、パス精度、ドリブル技術、シュート力、そして相手の守備を崩すアイデアである。歴史的には、1990年代から2000年代にかけて、4-4-24-2-3-1のフォーメーションが主流となり、トップ下というポジションが確立された。しかし、近年のサッカーでは守備の組織化が進み、伝統的なトップ下を置くチームは減少傾向にある。それでも、ジネディーヌ・ジダン、リバウド、中田英寿、中村俊輔、メスト・エジル、ケヴィン・デ・ブライネなど、このポジションで活躍した選手は多くのファンを魅了してきた。現代では、より流動的な役割を担い、サイドに流れたり、時にはフォワードの位置まで上がるなど、柔軟な動きが求められる。