ハイプレス
はいぷれす
ハイプレスとは、相手陣内の高い位置から積極的にボールホルダーにプレッシャーをかけ、ボールを奪取しようとする攻撃的な守備戦術である。相手のビルドアップの初期段階で圧力をかけることで、相手の選択肢を限定し、ミスを誘発する。成功すれば相手ゴール近くでボールを奪えるため、即座にシュートチャンスにつながる。ユルゲン・クロップ監督が提唱する「ゲーゲンプレス」は、ボールロスト直後の5秒間に最も激しくプレスをかける戦術として知られる。ハイプレスを実行するには、チーム全体の運動量と戦術理解が不可欠で、選手間の距離感やプレスのスイッチ(開始の合図)が重要となる。リヴァプールやバイエルン・ミュンヘンなどが、この戦術で多くの成功を収めている。一方で、体力消耗が激しく、プレスを回避されると危険なスペースが生まれるリスクもある。そのため、プレスをかける場面と引いて守る場面の使い分けが現代サッカーでは重視されている。