サッカー用語辞典

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プレッシング

ぷれっしんぐ

プレッシングとは、ボールを保持している相手選手に対して積極的に寄せていき、パスコースを限定したりボールを奪取したりする守備戦術である。単に個人がボールホルダーに寄せるだけでなく、チーム全体で連動して相手の選択肢を狭め、ミスを誘発することが本質である。プレッシングを行う場所によって、相手ゴール近くで行う「ハイプレス」、中盤で行う「ミドルプレス」、自陣深くで行う「ロープレス」に分類される。歴史的には、1970年代のオランダ代表が実践した「トータルフットボール」において重要な要素として発展し、現代サッカーでは基本的な守備戦術として定着している。効果的なプレッシングには、選手間の距離感、プレスをかけるタイミング、プレスのスイッチとなる合図、カバーリングの連携が必要である。ユルゲン・クロップが提唱した「ゲーゲンプレス」は、ボールを失った瞬間に即座にプレッシングを開始する戦術として注目を集めた。プレッシングの目的は、ボール奪取だけでなく、相手の攻撃リズムを崩し、危険なエリアでのプレーを制限することにもある。