サッカー用語辞典

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カバーリング

かばーりんぐ

カバーリングとは、味方の守備選手が抜かれた場合や不利な状況に陥った際に、別の選手が即座に補完的なポジションを取る守備戦術である。一対一で抜かれた際のバックアップや、スペースを埋める動きが基本となる。効果的なカバーリングには、常に味方の守備状況を把握し、危険を予測する戦術眼が求められる。センターバックのペアでは、一方が前に出た際にもう一方が後方をカバーする関係が理想的である。また、サイドバックが攻撃参加した際に、中盤選手やセンターバックがサイドのスペースをカバーする横スライドも重要な要素となる。カバーリングが機能することで、個々の守備ミスをチーム全体で補い、失点のリスクを大幅に軽減できる。イタリアのカテナチオと呼ばれる守備戦術では、リベロと呼ばれる遊軍的センターバックカバーリングの要となっていた。現代サッカーでも、組織的なカバーリングシステムは堅守の基盤として不可欠な要素である。