バイタルエリア

ばいたるえりあ

バイタルエリア（Vital Area）は、ペナルティエリアの手前、相手ゴールに近い中央のゾーンを指す戦術用語である。公式の競技規則で定められたエリアではないが、戦術分析や指導の現場で広く使われる概念である。一般的には、ペナルティエリアのラインから10-15メートル手前、幅はペナルティエリアと同程度の範囲を指す。このエリアは、シュートやラストパスを出すのに最適な位置であり、攻撃側にとって非常に重要なゾーンである。逆に守備側にとっては、このエリアへの侵入を許すと失点の危険性が高まるため、最も守らなければならないゾーンとなる。バイタルエリアでボールを受けた攻撃的ミッドフィールダーやフォワードは、ターンしてシュートを放つか、ペナルティエリア内の味方にパスを出すことができる。そのため、トップ下やセカンドストライカーといったポジションの選手は、このエリアでのプレーが求められる。守備側は、このエリアをコンパクトに保ち、相手選手にスペースと時間を与えないように組織的な守備を行う。現代サッカーの戦術理解において、バイタルエリアの重要性は非常に高い。