ロブシュート
ろぶしゅーと
ロブシュートとは、ゴールキーパーの頭上を越えるようにボールを高く浮かせて放つシュートのことである。主にゴールキーパーがゴールから前に出てきたときや、ポジションが高い場合に有効な得点パターンとなる。ボールの下を軽くすくい上げるように蹴ることで、ふわりとした放物線を描かせる技術が必要で、チップキックと同様の蹴り方をする。ロブシュートの成功には、ゴールキーパーの位置を正確に把握する観察力と、適切な高さと距離を計算する能力が求められる。あまりに高く蹴りすぎるとクロスバーを越えてしまい、低すぎるとキーパーにキャッチされてしまう。近年では、ゴールキーパーがビルドアップに参加するため高い位置を取ることが増え、ロブシュートのチャンスも増加している。メッシが2015年にバイエルンのノイアー相手に決めたロブシュートや、ベッカムがハーフウェーライン付近から決めた伝説的なロブシュートなど、記憶に残る美しいゴールの多くがこの技術によるものである。試合を決定づける劇的なゴールシーンを生み出す、技術と判断力が融合したプレーである。