サッカー用語辞典

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ダイレクトプレー

だいれくとぷれー

ダイレクトプレーは、ボールを受けてから止めることなく、ワンタッチで次のプレー(パスやシュート)を行う技術である。「ダイレクトパス」や「ワンタッチパス」とも呼ばれる。最大の利点は、プレーのスピードが上がり、相手守備陣に考える時間を与えないことである。ボールを止めてトラップする時間を省略できるため、素早い攻撃展開やカウンターアタックで特に効果的である。技術的には、ボールの軌道と速度を瞬時に判断し、正確なタイミングでインパクトする能力が求められる。スペインやブラジルのサッカーでは、狭いスペースでの細かいダイレクトパスの連続(コンビネーションプレー)が高度に発達している。戦術的には、相手のプレスを回避する手段としても有効で、受け手の動き出しとのタイミングが重要になる。ただし、難易度が高く、ミスをすると相手にボールを奪われるリスクもある。そのため、チーム全体での連携と理解が必要である。また、「ダイレクトプレー」という用語は、文脈によっては「縦に速く攻める戦術」を指すこともあり、その場合はロングボールを多用する戦術スタイルを意味する。現代サッカーでは、両方の意味で重要な概念となっている。