ラ・マシア
ら・ましあ
ラ・マシアとは、スペインの名門クラブであるFCバルセロナが運営する世界最高峰のユース育成施設の通称である。正式名称は「ラ・マシア・デ・カン・プラネス」で、カタルーニャ語で「農家の家」を意味する。1979年に設立されたこの施設は、単なるトレーニング施設ではなく、若手選手が寮生活を送りながらサッカーと教育を受ける総合的な育成機関である。ラ・マシアの育成哲学は、バルセロナの伝統的なプレースタイルである「ティキタカ」を体現する選手を育てることにあり、ボールポゼッション、パスワーク、ポジショニング、戦術理解を重視した指導が行われる。リオネル・メッシ、シャビ・エルナンデス、アンドレス・イニエスタ、ジェラール・ピケ、セルヒオ・ブスケツ、ペドロなど、バルセロナの黄金期を支えた多くのスター選手がラ・マシア出身である。2010年には、FIFA年間最優秀選手賞の最終候補3名全員(メッシ、シャビ、イニエスタ)がラ・マシア出身という快挙を達成した。ラ・マシアの成功は、世界中のクラブのユース育成のモデルとなっており、特に技術と戦術理解を重視した育成方法は、日本を含む多くの国で参考にされている。