カウンタープレッシング
かうんたーぷれっしんぐ
カウンタープレッシングとは、ボールを失った直後に即座に高い位置でプレッシングをかけ、相手のカウンター攻撃を防ぎつつ、素早くボールを奪い返す戦術である。ドイツ語で「ゲーゲンプレッシング」とも呼ばれ、ユルゲン・クロップ監督が得意とする戦術として広く知られるようになった。この戦術の核心は、ボールを失った瞬間が相手チームが最も無防備な瞬間であるという考え方にある。攻撃から守備への切り替えが素早く行われていない状態で、集中的にプレッシャーをかけることで、ボールを高い位置で奪い返し、再びゴールに近い場所から攻撃を仕掛けることができる。カウンタープレッシングを効果的に実行するためには、選手全員の高い運動量、戦術理解、そして連動した動きが必要である。クロップがドルトムントやリヴァプールで示したように、この戦術は相手に休む暇を与えず、継続的にプレッシャーをかけ続けることで、試合を支配することができる。現代サッカーにおいて攻守の切り替えの速さが重視される中、カウンタープレッシングは最も効果的な守備戦術の一つとして確立されている。