サッカー用語辞典

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ボール保持

ぼーるほじ

ボール保持とは、サッカーにおいてチームがボールを自分たちのコントロール下に置き続けることを指し、ポゼッションとも呼ばれる。ボール保持率は、試合中にどちらのチームがどれだけの時間ボールを支配していたかを示す指標であり、現代サッカーの重要な統計データの一つである。高いボール保持率を維持することで、相手に攻撃機会を与えず、試合をコントロールする戦術が「ポゼッションサッカー」である。ペップ・グアルディオラ監督のチームやスペイン代表は、この戦術の代表例であり、70%以上のボール保持率を記録することも珍しくない。ボール保持の利点は、相手を走らせて疲労させる、自分たちのペースで試合を進める、守備の時間を減らしてリスクを軽減するなどがある。一方で、単にボールを回すだけで攻撃に結びつかない「無意味なポゼッション」は批判の対象となる。効果的なボール保持には、正確なパス技術、適切なポジショニングスペースの使い方、そして相手プレッシャー下での冷静な判断が必要である。また、ボールを失った瞬間に即座に奪い返す「カウンタープレッシング」も、ボール保持を維持する重要な要素である。現代サッカーでは、ボール保持率が必ずしも勝利を保証するわけではないが、試合を支配する重要な手段であることは間違いない。