ポゼッションサッカー
ぽぜっしょんさっかー
ポゼッションサッカーとは、ボール保持率を高く維持することを重視し、相手にボールを渡さないことで守備機会を減らし、攻撃の主導権を握る戦術である。単にボールを回すだけでなく、相手を動かしてスペースを作り出し、決定的なチャンスを創出することが目的となる。この戦術の源流は、1970年代のオランダの「トータルフットボール」にあり、後にスペインサッカーで洗練されていった。特に2008年から2012年にかけてのスペイン代表と、ペップ・グアルディオラ監督時代のバルセロナが、ポゼッションサッカーの完成形として世界を席巻した。ポゼッションサッカーの利点は、ボールを保持することで相手の攻撃機会を減らし、試合をコントロールできることである。また、ボールを失った直後に即座に奪い返す「ゲーゲンプレス」と組み合わせることで、より効果的になる。一方で、ボール保持率が高くても得点に結びつかない場合は「無駄なポゼッション」と批判されることもある。効果的なポゼッションサッカーには、全選手の高いパス技術、ポジショニング、サポートの動き、相手プレスを回避する判断力が必要である。