アウトスイング
あうとすいんぐ
アウトスイングとは、キックしたボールがゴールから外側へ曲がる軌道を描くボールキックを指すサッカー用語である。インスイングの対義語であり、コーナーキックやクロス、フリーキックで使用される。右サイドから蹴る場合は右回転、左サイドから蹴る場合は左回転をかけることで、ゴールから遠ざかる方向へ曲がる軌道となる。一見すると攻撃的でないように思えるが、実際には重要な戦術的価値がある。アウトスイングのコーナーキックは、ゴールから離れる軌道のため、ゴールキーパーが飛び出しにくく、ニアサイドやファーサイドで待つ味方選手がヘディングシュートを狙いやすい。また、ボールがゴールエリア外に落ちるため、ミドルシュートを狙う選手に有利なボールとなる。クロスの場合、アウトスイングは守備陣の背後に回り込む軌道となり、味方フォワードが走り込みやすい。スティーブン・ジェラード、フランク・ランパードなどがアウトスイングのコーナーキックから多くのアシストを記録した。現代の戦術分析では、どちらのスイングを使用するかがセットプレーの成功率に大きく影響することが明らかになっている。